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いよいよ閉館日当日。昨日トラックの中での熟睡が効いたのか目が冴えてる
屋上に上がり地上を見下ろすと、道路には良化特務機関の車両が何台も通っていた。屋上では既に運搬の準備が始まっていて、取材のため折口さんもいる
進藤「お前らの精度は期待してない。むしろ外していけ」
進藤教官はタスクフォースの随一の狙撃の名手である
タスクフォース創設時からのベテラン
もうすぐ関東図書隊に移譲される時刻になる。狙撃班は各々ライフルを準備し確認する。スコープ越しに見る良化隊の数は予想以上に多かった
その中には怜奈ねぇも居るんだと思う
良化隊長「これより良化7726号の書面で通達した通り、良化法第3条に定める検閲行為を執行する」
玄田「図書館法第4章第34条に基づき防衛権を発動する」
検閲の現場が情報歴史図書館にも関わらず、通告文書は図書基地に送られる。少しでも不意を突こうとするのが常
良化隊長「投降するなら今だぞ」
玄田「...脅しのつもりか。やれるもんならやってみろ!」
必要以上の挑発に私は思わず笑ってしまいそうになった
腕時計を見ながら15時を待つ。やがて1分前になると、両者ともに射撃の用意が成された。この1分がここまで長く感じたことは無い
そして15時になった途端良化隊からの攻撃が始まった。そして図書隊も反撃
進藤「あくまでも威嚇射撃だ」
こころ「了解」
今回屋上には5名の狙撃手が配置されていた。いくら腕が良くても入隊1年目の新人が10年やってきた精度に張り合えるとは私も手塚くんも思っていない
良化隊はバックに国家が付いているため、図書隊とは比べ物にならない予算を確保している。そのため性能の高い武器を使えるし、銃弾もたくさんある。しかし地方行政に属する図書隊は予算が限られているので使える武器は限られてくる。お互いに殺傷能力の低い銃弾を使うことになっているが、良化隊の方が有利であるのは一目瞭然だ
躊躇なく狙撃できたら楽だがそういう訳にもいかないので、確実に狙っていく。しかし狙う場所は標的になる物や足元
こころ「...えっ?」
私は最前線から明らかに外れ、裏門に回ろうとしている良化隊の1部隊を発見した。目視できる人数は5名。一体何をやろうとしているのだろうと思っていると、その答えはすぐにわかった
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