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閃光が走った。
それは世界そのものを飲み込もうとするような、そんな巨大な光。
全ての始まりのネイキッドペイン。神に背こうとした科学者と、悪魔に魂を売ろうとした男だった。
その光は、その男の魂だったのか、言葉にならない叫びだったのか。
何も知らない世界の営みを止めてしまうほどの力があったことだけは、確かだった。
*
歩いていた。
瓦礫の山の中を、必死に歩いていた。
ただ、死にたくない一心。
ここにいたら、何もかもが手遅れになってしまうという焦燥感。
それが足を前に進ませる。
地獄だった。
思っていた。
それはおかしい。
昨日までオレは、永遠に続くであろう平凡で、愛しい日常の中に埋没していた筈だ。
毎朝だいたい8時前後に目を覚まして駆け足で朝ごはんを取って滑り込むように教室に駆け込む。
退屈で起伏のない教師の授業をぼんやりと聞き流し、休み時間に心を弾ませ、気心の知れた仲間と帰路に着く。
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