第5話 また、会えるよな?

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 木々をつたい、村を離れ。  俺とリラさんはなるべく高い木を選びながら幹の上を移動した。  地上からは二人の黒騎士がついて来ている。  攻撃はしてこない。  ただずっと俺たちのあとを追いかけてきている。 「なぜだ?」  俺はリラさんに問いた。  リラさんは答えてくる。 「奴ら、攻撃しない。お前の反撃、恐れてる。お前の力、強い。だから様子見てる」 「俺の反撃を恐れているだと?」   「お前の力、この世の秩序を大きく乱す。お前の望み、何でも叶う。この世界にお前の敵、いない。誰も止められない魔法。  ──それがクトゥルク」 「何でも叶う?」 「だから狙われる。クトゥルクの力欲しい王様たくさんいる。悪い奴、いっぱい狙っている。  お前、良い人間。だからクトゥルク持っている。クトゥルクの力、大事に使ってくれる」 「そうだったのか。俺、何も知らずに……」
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