第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
いつも考えていることは、ずっと一緒。  私の頭の中に住んでいる住人。 背が高くて、艶のある黒髪、時折かける眼鏡姿にドキッとしたりして、 いつも私は、貴方に感情を振り回されてばかり。  もし、人の考えていることがわかるのなら…… きっと誰もが描いた夢だと思う。  もし、貴方の考えていることがわかるのなら…… 貴方の心には誰がいるのだろう?  貴方は皆の憧れの的、届かない存在。 そんなこと十分すぎるほど、わかっているのに。 いつも、仕事帰りの夜空に問いかける。  束縛したいわけじゃないのに、自由で、一生懸命働いている貴方が 大好きなのに、いつも貴方のことを想ってしまう……。 こんな私を知ったら、なんて想うかな。 本当は、思いっきり言ってやりたかった。  「私のこと、好きになってくれますか?」                              fin.
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加