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なぜなら、
伝統的な砂糖採りは、
とても根気と体力のいる作業で、
その割に、
あまり稼げないのと、
伝統的な砂糖採りの代わりに、
砂糖を培養して人工砂糖を増やす新たな産業が発展して、
効率性と生産コストの削減を重視する大きな会社の社長たちが、
どんどんと伝統的な砂糖採り師たちを見捨て、
新規の培養業者の方へと移っていったからです。
かつての彼の仲間として、
砂糖をいっしょに採っていた仲間も、
今は砂糖採り師をやめ、
新規の人工砂糖製造業者の方に行ってしまったり、
もともと、
彼と同じように畑仕事をしながら砂糖採り師をやっていたものが多かったので、
畑仕事一本にしぼる者もいたり、
あるいは、
全く別の職種へつく者もいたり、
何もかも嫌になって、
仕事をやめて外国へわたってしまう者もいたりしました。
彼は無口な人間でしたが、
仲間が一人ひとりといなくなっていくのを目の当たりにして、
元から物憂いように見える表情をよりゆがめていました。
砂糖採りという職業は、
とても根気のいる作業でした。
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