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東名高速道路は、いつもより混んでいた。皆クリスマスに、どこに行くのだろうか。テレビでよく放映されているデートスポットだろうか?夢の国だろうか?わたしは史人くんの車の助手席に乗り、務めて安全運転を心がける史人くんの横顔を盗み見た。
緊張しているのだろうか。あまり話しかけてこない。今までは空白の時間がないくらいたくさん話をしていたのに。
「水族館楽しみ!イルミネーションもやってそうだよね。きっと綺麗なんだろうなぁ」
「そうだね!ちょっと道混んでるから、思ったよりも着くの遅くなるかも」
「大丈夫だよ!水族館は逃げないし、ちょいちょい休憩を挟みながら行こ」
「ありがと」
………。会話が続かない。一体どうしたんだろう。無意識のうちに、何か気に障ることをしたのだろうか。いや、もしかしたら運転に集中するタイプなのかもしれない。
わたしはおとなしく助手席に座っていることにした。
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