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男性研究員は女性研究員の髪を鷲掴みにして毟り取ろうとする。
「私の髪が…痛い痛い痛い痛い!」
女性研究員は抵抗するが、ペイジウィルスに感染した男の禿げ力にはかなわない。
「滅菌室にぶち込みましょう。根元、生え際、毛根を一つ残らず滅菌しないとパンデミックを起こすわ」
ペイジーは男性研究員の後頭部を近くにあった灰皿で殴打して気絶させると、右手を掴んで引きずりながら滅菌室に急いだ。
「滅菌出来るんですか?」
男の左手を引っ張りながら女性研究員は訊いた。
「サクセスがあるわ。男を磨くのよ!」
「女は…?」
「…………」
「女は…!?」
「お楽しみ」
ビニールで覆われた滅菌室までもう直ぐだ。
ペイジーは疑問だったペイジウィルスの繁殖力は、鹿尾菜で緩和出来るとの研究結果が出ているので特定料の鹿尾菜を食すよう研究員はちゃんと鹿尾菜を食べたのか。
こうまで異常感染すると言う事は、恐らく食べていないのではないのだろう……。
「所でDrペイジ」
「何? マープさん」
「どうして外に避難出来ないんですか?」
「外に出ると町の人間にまで感染してしまうわ。そしたら州の人間全てがお禿げになってしまうの。こんな頭になってしまうのよ」
横たわる男性研究員の頭を指差す。
「いっその事皆禿げてしまえば良いんです」
「そんな事をしたら政府が警戒レベルを上げて、この研究所の管理体制が問われてしまい、研究が出来なくなってしまうの」
「そもそも何故お禿げの研究を?」
「恋する禿げ頭を作りたかったの」
言いながら、ペイジは滅菌室の入り口までたどり着くと、男性研究員を放り込み、急いで防護服を被る。
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