速すぎた時間

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プロローグ/序章 late time side 耳鳴りがする。 物音一つしない部屋の中、頭の中に金属音のようなものが響く。 左手で頭を叩き金属音をかき消す。 「?????????????????????」 私/俺は手探りでスマホをとり時間に目をやった。 夕方の6時半を回ったところだ。 頃合いか? 私/俺は一人準備を始める。 普通今から何かをするには微妙な時間である。 大抵の人は夕食をとり、入浴を済ませ、趣味か何かをして睡眠に入るだろう。 だが、私/俺は違う。 別に一般人でない訳でない。 ただ趣味が妙なだけである。 平たく言うと深夜徘徊だ。 うん別に深夜に誰かの家に忍びこんだり、何かと戦ったりする訳じゃない。 警察のお世話になったことも一週間に数える程しかない。 断じて怪しい者ではない! 私/俺は軽い夕食を済ませ自宅を後にする。 いつの間にか時刻は11時を回っていた。 先ほどまで6時代だった気がするが? 何でこんなに時間を消費したのだろう? まるで一人だけ時間の理の中から外されて生きているようだ。 耳鳴りがする。 まあいい、さあ時間だ。 私/俺は家を出て闇夜の世界へと足を踏み入れる。 とくに目的がある訳ではない。 いやむしろ夜に出歩くこと自体が目的みたいなものだ。 私/俺はこうしてこの暗い世界に足を踏み入れ進んで行くことが好きなのだ。 うん私/俺とてもカッコイイ! 自分に酔いしれながら通りすがりの公園の時計に目をやる。 既に時刻は1時を過ぎている。 やはり私/俺の周りの時間は世界の理と外れているのではなかろうか
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