第1章

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「ありがとう、高村くんがそう思ってくれるだけで、元気が出るよ。 気にしなくていいから…中学のときみたいに逃げないよ。 頑張るから…だから、高村くんはモデルの仕事を頑張って。」 「…夕貴。」 「そうね、夕貴ちゃんの言う通りだわ。優人は頑張ってる姿を見せなくちゃ。」 視線は移さず運転する玲子さんの言葉に高村くんが頷いた。 「会えなくなっても絶対忘れない。 いつか…俺が一人前になって世間に認められたら… いや何でもない。今のは聞かなかったことにして。」 「ウフフ、そうねそれは言わない方がいいわね。」 え、なに!?二人ともなんの話? 「あの…?よくわからないけど…?」 「いいのいいの。夕貴ちゃんは自分の道を突き進んで。優人は私達がサポートしてるから安心していいから。 だけどね、これだけは覚えておいて。優人は浮わついた人間ではないみたいよ。 そうよね、優人?」 「ああ。」
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