6人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
二人が何を言いたいのかよくわからないけど…
とにかく私も変わらなきゃいけない。
高村くんは仕事で頑張るなら、私は高校生活を充実させるために頑張る。
「頑張ってる姿を見せてね、それを励みにするから…。」
「約束する。」
会えるのはこれが最後。気持ちは何一つ変わってないのに触れることすら出来なくて、胸は痛いくらい軋んで…
今にも目頭が熱くなるのを必死で瞬きで堪えた。
泣けない…今泣いたら高村くんの気持ちを乱してしまう。彼にはこれから私とは違う世界での繋がりが広がる。その中には敵も多いはず。
厳しい世界で勝ち抜いていくためには心配事を残していてはいけない。
私が弱音を吐けば、彼はモデルを辞めて側に居るなんてなんて言い出しそうだから…
今は気持ちを圧し殺して笑顔を向けるしかない。
泣くのは後だ。
誰もが認めるモデルのトップになった彼を見たい。
最初のコメントを投稿しよう!