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「私と高村くんは妊娠するようなことはしてないよ。」
「あんた、そんな嘘が通用すると思ってるの?」
「そうよ、付き合ってたんでしょ?高村くんに遊ばれて捨てられて可愛そう。」
「もう堕胎したんでしょ?暫く休んでたもんね?」
嘲笑いながら決めつけてものを言う三人が許せない。
「私は何を言われてもいい、でも高村くんのことを悪く言うのは許さない。」
「あんたどこまでお人好し?バカじゃないの?」
「彼はモデルだよ。あんたなんかよりレベルの高い遊び相手はいっぱいいるの。あんたが下手するから捨てられたんでしょ?」
「そうだよ。妊娠なんかするから高村くんが学校にいられなくなったんでしょうが。
あんたのことがなければ高村くんはまだこの学校にいたのよ。
あんた見てるとホントムカつく。いい加減学校辞めたら?」
リーダー格の今時ギャルが睨みながら胸ぐらを掴んで威嚇してきた。
負けるもんか!
こんなのに負けたら高村くんは悪者のままだ。私が高村くんを守る。
「妊娠してないって言ってるでしょ?」
思いっきりリーダー格のギャルを突き飛ばすと、気を抜いていたのか簡単に胸元から手が離れ、スローモーションのように後ろ向きに倒れていくギャルの驚いた顔が目に映った。
為す術もなく茫然と立ち尽くして見ていた。
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