第1章

4/32

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
私のことを考えての別れ? 私は時々一緒にいれるだけで幸せなのに その為なら都合のいい女にだってなれるのに 彼はそれを望んでない 彼には他の選択肢はなかったんだ 別れるなら好きだなんて言わないでほしい。嫌われて別れた方がきっと早く忘れられるのに…。 これじゃあ気持ちが残っていつまでも待ちたくなっちゃう。 「転校するんだってね、仕事頑張って。」 「ごめん、側にいて夕貴のことを守りたかった。 情けないけど今の俺はまだその力が無いんだ。」 「守って貰わなくて大丈夫、もう逃げない。きっと強くなるから…。」 ガラガラとドアが開いて田村先生が帰ってきた。 「あら、高村くん来てたのね。浅井さん熱があるの、駅まで送ってくれないかな?」 「あの…大丈夫ですから、一人で帰ります。」
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加