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「ダメよ、途中で倒れたらどうするの?」
「僕ももう帰るから、送っていきます。」
「お願いするわ。他の先生も忙しいみたいだし、具合の悪い生徒が出ないとも限らないし…。
保健室を長時間開けるわけにはいかないの。」
「大丈夫です、今日は転校の手続きだけですから、送っていけますから…浅井さん、帰れる?」
「う…うん。」
「高村くんは今日がこの学校最後なんだから、お話しながら送ってもらいなさい。あなたたち知り合いなんでしょ?」
「はい。最近まで付き合っていました。」
「なんだ、そうだったの?やっぱり付き合ってたんじゃない。浅井さんは秘密主義ね。」
「今は…別れてます。」
「ま、いいわ気を付けて帰りなさい。」
「ありがとうございます。」
持ってきたバッグを差し出しながら笑顔を向ける田村先生に、会釈をして鞄を受け取り、高村くんと保健室を後にした。
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