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「貸して。」
バッグを奪うように取り上げ付き添うように横に並ぶ高村くん。
私一人でも帰れるのに…顔の知られた高村くんの横を歩くとまたインターネットなどにアップされるかもしれないのに…
靴を履き替えて
先に出て待っている高村くんのほうへ向かった。
「私と歩いて大丈夫?この前の写真がインターネットに載ったみたいだよ。」
「知ってる。だから転校させられた。」
悔しそうに眉を寄せてこちらを見る高村くんに、私のせいだと言われてるようで視線を落とした。
「ごめんなさい。」
「どうして夕貴が謝るの?
俺のせいだよ。変装もしないで飛び出したんだから…自業自得。
俺は自分のしたことだから仕方ないけど、夕貴は俺のせいで回りから冷たい目で見られているだろ?
なのに俺は夕貴を守ることもできないんだ。」
「いいの、私も自業自得。今まで回りを欺いてきたから…。
七海は私を受け入れようとしてくれていたのに…
七海が怒るのも当然なの。」
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