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「そうか…夕貴は友達を無くしたんだな。」
「う、うん。私は慣れてるから…
平気…」
「そんなわけないだろ!!
俺、モデルを辞めようかな。」
「辞めてどうするの?」
「側にいて夕貴を守る。」
「止めて…高村くんは今世間に望まれてるんだよ。チャンスなんだよ!私、その邪魔をしたくない。」
「チャンスなんてどうでもいい。好きな女の子も守れない中身のない男が、見てくれだけで持て囃されて…そんなのすぐに飽きられる。」
「そんなことないよ、私は大事にしてもらったよ。
中学のときから、辛いことに向き合うことをしなかった。
逃げて愛想笑いを浮かべるだけだった。
もっとぶつかっていけば変わったかもしれないのに…。
だから強くなるの。今度は逃げない。
自分でちゃんと乗り越えるから…高村くんも負けないで!誰よりもかっこいいモデルになって…
そしたら私、自慢する。この人は私の元カレだよって。」
にっこり笑って高村くんを見ると彼は戸惑いの瞳を向けてきた。
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