動き始める歯車

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「そ……れは、アルフォンスさんや、他の方々を巻き込む訳には…」 「それが馬鹿だって言ってるんだよ。一人で行動して、どうにかなるの?どうにかなった?」 言われて、何も返せなくなる。 だって、私の所為で、沢山の人が……。 「……すみません…私の所為です」 最悪、私一人が犠牲になれば大丈夫なんて……そんな考えが通用する相手じゃなかったのに…。 浅はかな私の考えで、結果、多くの人を巻き込んでしまった。 「私の所為で…」 「それは違う」 打ち消すように否定され、アルフォンスさんを見ると、辛そうな顔をしている。 「アルフォンスさん?」 「……君が狙われたのは、僕の所為だ」 アルフォンスさんの? 「どうして?」 どうして、アルフォンスさんの所為なんだろう。 あの男性が、アトロディア神だから? アトロディアの寵愛を、アルフォンスさんが手に入れたから? 「……アトロディアの寵愛で、不老不死になったから?」 思った事を口にしたら、アルフォンスさんは驚いて目を瞠った。 「それ……どうして…」 「アトロディアと、アルフォンスさんの間には、何かあるんですか?……そこに、お母さんが関係してるから……だから、私が巻き込まれたんですか?」
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