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「問題ない」
いやいやいやいや!!!!
問題ありますよ?
取り憑かれちゃってますよね?あなた。
それ、オッケーですか?
アウトにしか見えないんですけど。
「……厄介なのが来たな」
テオさんの攻撃を避けたアトロディアは、宙に浮かんだ状態で、私達……正確にはテオさんを睨んでいる。
テオさんを前にして、初めて、アトロディアが眉を顰めた。
「我々がいる事も、忘れてもらっては困るな」
聞こえて来た声に、周囲を見渡せば、マクシミリアンさん率いる、祓い堂の面々が、辺りを取り囲んでいるのが見えた。
「竜は、我々が退治させてもらった。この街で好き勝手されては、我々、祓い堂の面子が立たないからな」
「マクシミリアンさん」
「俺も忘れないで欲しいな」
聞き慣れた声がして、顔を向ければ、レオンさんが立っている。
「道具の使い方に於いては、俺が一番だからね。サクラちゃん、君のナイトが助けに来たよ」
無駄に爽やかな笑顔で手を振られ、ブラックオーラをダダ漏れさせる腹黒魔王を前にして、どう返そうかと悩む。
「それだけじゃないわよ!」
騒がしい声がした方を見れば、今まで依頼で出会った憑魔たちが、ズラリと並んでいた。
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