10月

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女を憎むのなんて、当然なんだ。 下らないゲームで親父を陥し入れた挙句、 会社を倒産に至らせた女子高生に始まり。 家族なのに親父の冤罪を信じずに… 親父を捨てて、俺を捨てて。 身勝手な行動で親父を苦しめ、死に追いやった最悪の母親。 そして、あり得ない欲求で伯父を影で裏切り、拒まれた腹いせで俺を陥し入れた伯母。 どいつもこいつも、なんなんだ? 女なんて、あまりにも下らない生き物だ。 いや、俺がそんな女としか関われないだけか… かっては母親の事も大好きだったのに。 親子の愛は絶対的だと感じてたのに。 許せないと思いながらも、心のどこかで… 戻って来てくれるのを待ってたのに。 母親ですら… 自分の幸せの為なら、息子だって平気で裏切る生き物だった。 それらは、俺の心に傷を創って… 憎しみって痛みを発し続けた。 そしてその傷薬だと思ってたものは、毒に代わり… 結歌との結末は、傷を化膿させる追い打ちとなった。
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