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秋は寂しい…
とは、よく言ったもので。
それなりに根拠もあるらしく。
木枯らしが吹き始めた１１月。
なるべく考えないように、
むしろ必死に忘れようとしてたのに…
ふと自ら、去年の今頃の思い出を辿る。
＊
＊
＊
「あと、シューズボックス！
確か備え付けられてなかったよね！？」
昼の仕事で働き始めた俺は、さっそく同棲出来る部屋を借りて…
キミと一緒に、必要な家具を買いに来てた。
「…何の計算？」
目星を付けたシューズボックスを開けて、
落ち着かない様子で何かを数えてる結歌。
「何って、何足入るか数えてるのっ」
「いやっ…
最大１８足って書いてるけどっ」
笑いを堪えながらツッコむと。
キミはそんな自分に吹き出しつつも我慢して、恥ずかしいのかサラッと流す。
「じゃあ足りるかな！
それとも他のにするっ！？」
「いや結歌、可愛いなっ。
しっかりしてる割に、変なトコで天然なんだ？」
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