11月

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「…友達と行ったら?」 「地元、こっちじゃないし… 大学の友達誘うには、ちょっと高めでしょ?」 「え、大学生?」 「え、今さらですかっ!? ひどーい!どんだけ興味ないんですかぁ! 今、S大3年です!」 いや興味無いのはもちろん、聞いてねぇよ… 「なので、よろしくお願いします!」 そう熱願されても、面倒くさい。 だけど面倒くさくて… 気が付けば、寂しさが紛れてる。 「… いいよ。奢らないけど」 「当然です! てゆうか、ありがとうございますっ!」 まぁ俺も勉強したかったし、一石二鳥か。 高級ホテルに就職希望の彼女は、発言通り勉強熱心で… イタリアンで働く同士、意外と話も盛り上がった。 結歌以外の女と食事なんて、久しぶりだな… それから染谷さんとは、店でもよく話すようになった。 休みを合わせてるのか。 毎週被る休日は、他店への勉強に誘われ続け… 一石二鳥の俺は、毎回それに付き合った。
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