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「ええ、そうなの。もう、本当は皆に言いたくて言いたくて仕方無かったのよ!本当はね……レジーナ王国の舞踏会に招待された時に、彼に一目惚れしたの」
恥ずかし気に頬を染めるジュリア姉様は一気に語り出した。
所謂、馴れ初めとやらを。
「一目惚れして私は即行動に移したわ。お父様に内緒でレジーナ王宮に侍女として潜りこんだの。舞踏会から帰って来て1週間後にね」
……まさかの話に私は倒れそうになった。
一国の王女が……誰にも内緒で他国に入るって……しかも、侍女?
この、おっとりとしたジュリア姉様の行動力に開いた口が塞がらない。
「それで……身分を隠して彼に近づいて、逃げる彼を射止めて妃の座についたって訳なの……大丈夫?リナリア?」
全然大丈夫じゃない。
私よりも、おっとりしていると思っていた5番目の姉は、恋愛にはとっても積極的だった事実に、衝撃を通り越して羨ましいとさえ思う。
しかも、逃げる王太子を追い詰めてってことよね?……何気に凄い。
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