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「えっ?――酷いわ。ジュリア姉様……意地悪して」
まさかの姉の話題逸らしに、涙目になりながらジュリア姉様から距離を取る。
「まあまあ、良いじゃないリナリア。仲が良い証拠よ?それよりも2人共、手が止まっててよ?薬……間に合わないわよ?」
「「はい……」」
ジュリア姉様と、しおらしく返事をし、3人で薬草の調合を開始した。
どうしてか空気が重い。
その原因はエリカお姉様だ。
いつもは、完璧に丸薬を調合するのに、なぜか手が止まり時々、ため息を吐いている。
「何か悩んでいるの?エリカお姉様」
心配になり声をかけると、エリカお姉様が戸惑い気味に微笑んだ。
「……ええ、恋って大変だと思って」
まさかの内容に、宝石を入れて調合しようとしていたジュリア姉様と顔を見合わせた。
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