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「こんなさそいにのるんだからばかみたいなやつだなってこんさそいをかけているほうがもっとばかなんだけどなさそいのったとおもっているのかこのばかはしっぽをつかまれているとは大変ねだまされているとおもっているのはおなかすいたなあでもなあこれでは足がもつれているよなこといってもわかっているのは飲み過ぎたでしょじょうだんじゃあないってのだいたいねってなあさあ」
かき分けかき分け(そう飲み過ぎたかな。いつものように振り払うことが出来ない……ような)
「こっちへ。さあ手を伸ばして」
あれ、これが最後のページ?
「大丈夫ですか」
ひとりの女性が心配そうな顔で僕を見ている。
「人に向けられた言葉も見えるんですね。それを一緒にかき分けることが出来ることを今日初めて知りました」
彼女の言葉はベールにならず僕の耳に直接届いてきた。
胸に手をあてる、扉はまだ閉じていない。
「僕もです」
了
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