喫茶店

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四月某日… 「ハァ…」 仲の良い友人で集まって、昼食をとっている最中に、小さく溜息をつく人物が一人。 その音の発生源は、小動物的危うさを醸し出す可愛らしい茶髪のセミロングの少女。 周りにも聞こえたその溜息に、ミシェルが一番早く反応した。 「どうしたんですか?セリーさん」 「っあ…う、ううん!なんでもないの!」 ミシェルのその問いかけに、慌てて手を振ってそういう彼女。 そんなわかりやすい彼女の反応に、周りの面々は何かがあったことを確信した。 しかし…問い詰めるというのもなんとなく気が引ける。 すると今まで軽く聞き流しながら、ミシェルの作った弁当に舌鼓を打っていた拓也が、唐突に口を開いた。 「あー、なんかお母さんが急用で、今週の日曜日に喫茶店を開店できなくなったらしいぞ」 「ほ、鬼灯君!?な、何でそのことを!?」 驚愕に目を見開き、ガタッと席を立つセリー。 その派手な行動のせいで周りの視線を一気に自分へ集めてしまった彼女は、恥ずかしそうに顔を赤らめると、大人しく席に座りなおす。 拓也は先ほどの彼女の質問に答える。 「ロリーに聞いた」 次の瞬間、隣に座っていたビリーが、熱々且つ良い感じにとろみの付いたコーンポタージュを、拓也の太ももへ向かって盛大にぶちまけた。 「ッんあああぁぁぁぁ!!?!?!?!!?」 「ご、ごめん!うっかり手が滑っちゃって…」 皮膚を侵食する熱。とろみのせいで熱さが逃げず、黄色いシミが広がる太ももには激痛が走る。 そして拓也は知っていた。 別に彼が自分に恨みを持ってやったわけじゃない…ましてや、うっかり手を滑らせたなんてことはもっと無い。 そう…この現象はつまり……… 「クッソ!!ロリロリ受付嬢の呪いかッ!!」 「あっ…」 そう叫んだ刹那、彼の逆の太ももに、今度は熱々のミネストローネがぶちまけられた。 「ご、ごめんなさい…うっかりしていましたわ」 「あぁ…お前は悪くない…悪いのは全部自称大人幼女だ…」 次の瞬間、彼を熱々の味噌汁が襲ったことは言うまでも無いだろう。
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