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誰もが、その生涯で一つは夢を持つと思う。
俺、金剛大和(こんごうやまと)の場合は、それが少々特殊であった。
なに、別に、世界を救う勇者様になりたいだとか、逆に世界を支配する大魔王になりたいだとかそういう話ではないのだ。
しかし、だからといって俺の夢が小さいだとか、下らないと卑下しようとは思わない。
瞼を閉じれば、今でも幼き頃父の隣で見た出来事を思い出すことが出来る。
目の前に広がる広大な海と、その海上に威風堂々たる姿で浮上した艦隊。
艦隊の名は「メイルシュトローム級魔導駆逐艦」。海上戦において右に出るものはないと言われている最上位のメイルシュトローム級の中でも対魔導師に特化した戦艦である。
ただ、「メイルシュトローム級魔導駆逐艦」をそのまま口にするものはこの国では少ない。
この国「エリア」では、三隻あるメイルシュトローム級の艦隊をその戦いぶりからこう総称して口にする。
【蒼嵐艦隊】
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