阻止せよ!

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「催眠術師です」 なんで出て来た! ショーをやって和ませようってか?和むか! 「催眠術師さん、ですか…」とCA。 ピピピピ… (お呼びじゃねーよ!インチキ野郎) いやそこまで言う事ないだろCA。怖いなCA。 まあ言ってはねーけど。 「そこの君、ちょっと立って貰えるかな?あなた医者ではないですか?」 催眠術師は隣に座っていた男に話しかける。 「へ?医者ではないですけど…」 「あなたはだんだん医者になーる医者になーる」 ならねーよ。絶対。 「私は医者です」 なっちゃった! いやそれ自分が医者だと思ってるだけの、ただの素人だからね。 医療の知識も技術も何もないからね。 「わー、すごーい」CAは手を叩いて感心する。 マジかCA。 ピピピピ… (この医者とも連絡先を…) だから医者じゃねーっつーの! 「さあ、行きましょう」医者になった男が医者っぽくキリッと背筋を伸ばす。 やめましょう。とめましょう。CAさん。 「はい。お願いします」 連れてったー! 正気かCA? 「これで一安心ですな」催眠術師が満足げに周りに語りかける。 ですなじゃねーよインチキ野郎が! 誰も目を反らして答えねーじゃねーか。 気付け、己の所業に。 絶対失敗するから。失敗するよ…。失敗するよな? 自信たっぷりなドヤ顔催眠術師。 え?あれ?もしかしてもしかすると…
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