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うん。
頷いた直之は、まずは、自分の目の前のカップを口元に運ぶ。
そして、それをそっと一口ふくむと、「実はさ」と話しだした。
「今週の月曜にさ、ちょっとビックリする話をもらってね」
それは、例のいつも彼とつるんでいる先輩の助教授からもたらされたもの。
しかも、直之念願の助手へのお誘い。
「ちょうど空きが出来たみたいでね。
俺、あそこの教授とも何回もフィールドワークに行ってるから顔なじみで。
時々俺の、なんていうか意見とか発想も
興味深く聞いてくれてたりしたんだよ」
そして、数年ぶりに空いたそのポジションに直之の名が上がり、
教授も賛成してくれたらしい。
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