第1章

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 口付けを交わしていくうちに、どんどんシェリルの息が乱れて荒くなり、時々漏れる甘い声が俺の頭の奥を痺れさせる。 「…ん、はぁ」  少しだけ絡むのを休めると大きく息をしたので、もう一呼吸しようとした所でそれを遮るようにまた唇を重ねる。 「や…苦し……」  腕の中でどんどん力が抜けていくのを感じ、大丈夫か?と心配しつつ、もっと乱れさせたいと駆り立てられて行く。  やっと解放すると、すっかり気持ち良くなった様子のシェリルはグッタリとしていて、瞳は潤み顔は紅潮し、今すぐにでも押し倒したい位だ。  ソファでしても良いけれど、たっぷり可愛がりたいしシェリルへの身体への負担を考えると途中で寝室へ移動など無理なので、ここは俺が少し我慢して寝室へ行く方が良いなと判断した。 「立てるか?」  俺が立たせるのに手を差し出すと、無理だと頭を左右に振るのでそのまま抱き上げた。  立てないのは誰のせいよ!と怒るも、行き先が寝室だと知って今度は青くなる。 「やだ、下ろして!」 「暴れるなって」  抱え上げた状態で手足をばたつかせるので、落とさないよう力を入れる。  こんなに嫌がるって、俺としたくないってことなのか?と落ち込みそうになる。  いくら活性化していたとしても、本当に嫌だと言うのなら辛いが我慢するしかない。  嫌がる相手に強要したとしても身も心も満たされる訳がないし、いくら夫婦だと言ってもそれではレイプと変わらない。
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