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なんということだ!
ほつれた糸が引っ張られたように垂れ下がっている
みっともない所を見られてしまった。
「参ったな……。これから来客だというのに」
「差し出がましいようですが、もしよかったらこれを使ってください」
「え?ああ、ありがとう」
東が差し出してくれたのは、裾上げテープだった。
「私も急なほつれの時に使ったりするので持ってました。これなら応急処置にはなりますから」
「じゃあ、ありがたく使わせてもらうよ」
俺は彼女の好意を素直に受けることにした。
「お役に立てて良かったです。それでは私はこれで失礼します」
軽くお辞儀をして彼女は去っていった。
「管理部の東、か」
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