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放課後の教室は、
基本的に誰も訪れない。
だが、周りの音に注意を払いながら行為を続ける。
「ぁ……、ン……ッ!マツリく……っ」
しばらく単調な動きを続けていると、彼女の華奢なカラダがビクッと跳ねる。そして自らも精を吐き出す。
「……気持ちよかったよ。また遊んで。」
行為が終わるとさっと服を整え彼女の髪をそっと撫で、額に口づけをする。
その場を去ろうとすると服の裾を強く引っ張られ、振り返る。
「…待って…、マツリくん…私のことどう思ってる……?」
「……好きだよ。俺と遊んでくれる子はみんなね。」
彼女のカラダを引き寄せ抱きしめるとそう返答し背中を撫でる。彼女が俺のカラダに手を回そうとしたとき、ガタン…と廊下から音が響いた。
誰かに見られていた?
注意をしてこない?
ということは生徒か?
俺の知り合い……の可能性は……
少しの焦りと同時に、
どう対処するか 瞬時に思考が広がる。
彼女から手を離し教室の扉を開くと、走り去る生徒の姿があった。
廊下を曲がる瞬間で誰かは確認できなかったが、先ほどの音の原因であろう時計が落ちているのに気づく。
それは見覚えのある白い腕時計だった。
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