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……シュウナ……?
たしかに、シュウナの手を握ったときに見た腕時計と同じものだった。
いや、同じ腕時計をしているものがいるのかもしれない。だけど……
考えたところで分からない、明日確かめることにしよう。
振り返ると ミナミは心配気にこちらを見つめ ばれた?と問いかけてきた。
「わからない。でも、逃げていったのは生徒みたいだよ。じゃあ俺、帰るね。」
安心させる、などということはせずひらひらと手を振ると あっさりとその場を後にする。
拾った腕時計をポケットにしまい、携帯を取り出す。すると何件かメッセージが届いていた。
今回のような誘いがあるのを確認する。
「なんか、嫌な気分になっちゃったしなあ……忘れてこようかな」
独り言をつぶやくと、
「今から行くね」……送信。
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