京へ

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相楽さんは、隊士を見渡してどう分けようか束の間考え込んでいたが、ふっと息を吐いた。 「まあ、適当に三人一組で分かれて探してくれ」 出たぁ、どうでも良いところは適当にやってしまう感じ!! ま、まあ……肝心な時にしっかりできてるから、良いんだけどなぁ。 私、誰と行ったら良いかな? 私は、隊士全員を見渡した。 「フジちゃーん!!もちろん、俺と西やんだよな!?」 「いや、君と絡むのはもう疲れたから別の人を探すよ。ごめんね」 「えぇぇ!?ちょっとちょっと、それは酷いよ、フジちゃん!!俺達と行ったら、楽しく探せるって!!」 ああ……渋谷と一緒に行動するのは嫌だな。 というか、こいつらと行動したら、当初の目的を忘れて観光してそうだし。 やっぱ、丸橋さん辺りが良いよなー。 私の腕に自身の腕を絡めてやいやい言っている渋谷を無視して、比較的真面目な丸橋さんと山田さんを探した。 広間を出ようとしている丸橋さん達を見つけた私は、渋谷の腕を振り払うと彼らの後を追う。 後ろで渋谷が何か言っていたが特に気にする必要ないだろう。 「ま、丸橋さん!!私も付いて行って良いですか!?」 「君は……」 「なんだなんだ、嬢ちゃん。俺達と一緒に行くか?」 「はい!!是非、よろしくお願いします!!」 丸橋さんの隊服の袖を引っ張って引き留めると前を歩いている山田さんがニヤニヤとして私を見てきた。 「ま、勝手について来いよ。何かあれば、俺らが守ってやる」 「へぇ?美琴ちゃん、山田さんが守ってくれるそうだ。もし何かあれば山田さんを盾に逃げようね」 「あ、ありがとうございます?」 「マル、お前は協力する側だろうが!!なに、自分も守ってもらおうとしてんだよ!!」 安定の大人コンビ!! このコンビ私好きだわぁ……。 山田さんと丸橋さんの絡みに私も一緒になって笑う。 『じゃあ、行こうか』と丸橋さんに背中を添えられて、坂本さんを探しにこの時代で初めて京都の町へと出た。  
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