第1章

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第1章

教壇にある花瓶に今日も新しい花が生けてある 紫色と黄色の花だけど名前はなんていうのだろう? 持ってきたのは学級委員のセリちゃん 家の庭に咲いている花を時々 持ってきてくれる ショートカットの眉がキリッとした女の子。 今まで一緒にいたまわりの女の子には特になんとも思ってはいなかったけど ただもうちょっと一緒にいたいなって感じたのは何がきっかけだったんだろう 帰り道が同じ方向の子ども達はかたまって移動していくから僕もセリちゃんとは途中までは一緒だった。 小学校の門を出て最初の道路でみどりのおばさんがみんなの渡るところを見守って整理してくれている。 そこで最初の別れ道になり僕とセリちゃんだけが左側の長い坂道を降りていく。 右側は東京工業大学の敷地内で高い柵がある。左側はなにかよくわからないけど緑風園という名前の建物がある 僕たちはその坂道を降りたところの分かれ道で 「じゃあまたね」と言って別れる
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