3/3
前へ
/8ページ
次へ
いつからだろう。声を出して泣く方法を忘れたのは。 むしろ声を出そうと思っても出せない。こんなに叫び出しそうなのに。まるで、声にならない言葉が溶けて代わりに目から出ているようだ。 落ちた雫が、シーツを少し濃い色にした。 彼が居なくなった朝。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加