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秋を感じることなく、もうすっかりと冬になってしまった。 ずっと何かに違和感を感じながら職場に行っていた。 ある日突然何かの糸がぷつりと切れてしまい、私は職場に行くのをやめた。 休み続けた職場からは電話が何度も鳴り、上司がインターホンを押した。 私は何者も寄せ付けず、一人で居ることを選んだ。 それでもスマートフォンは私と世界を取り持ち、たった1万円支払えば、私は誰とでも会話ができ、それは私を苦しめた。 私にとって、怖いこととはなんだろう。 布団の中で考えていた。 君は今何をしているんだろう。 布団の中で考えていた。 秋が終わる頃、1度だけ連絡をした人は、昔少しの間だけ付き合っていた人で、その少しの間に私が勝手に傷付き勝手に離れた人だった。 向こうからの返信は簡単に途切れ、私は簡単にまた一人になった。 、
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