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君は多分、私に嫌いな人なんて居ないと思っているんだろうな。
こんなに汚い空想の中で生きているなんて思わないなんだろうな。
私はいつも自分に自分を求めていた。
私はいつも、理想の自分を、自分に求めていた。
なれるはずがなかった。だってなんの才能もなく、努力も嫌いで、やさしさなんてものを持ち合わせているわけでもなく、ただ好かれるために愛嬌を使ってなんとか人に取り入ろうとするこんな自分は。私のなりたい私になんてなれるはずもなかった。
「なりたいと言うだけでなろうとしないお前は、本当になりたいと思っていないんだよ。」
お前に何が分かるんだよ。私はなりたいと思っているよ。
だってどうしたらいい?なったこともない自分に、自分が感じた事もない感覚に、どうやって触れればいい?どうやって知ればいい。
行き方を知らない場所に、道しるべもなくどう辿り着けばいい。
私のこの汚い考えを、汚い言葉を、汚さを、君は、嫌うんだろうな。
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