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「どうした?副社長がローレンツから私に変わったことで、そんなにも返答に困るのか?」 そんな私を見て訝しげな表情でそう口にする副社長。 「いえ……。そう言う訳では……」 「では、何故返答につまる!?」 煮え切らない私の応えに、言いつめよる副社長。 だから私は素直に思っていることを口にすることにした。 「意図が……意図が見えないからです……」 「意図!?」 私の答えに今度はローレンツ様が訝しげな表情で問う。 「はい……。先ほどは秘書の忠誠心を問われているのかと思い、そう申し上げましたが、失礼ながら今はその質問に違う意味合いが込められているように感じてしまいまして……」 私のその発言に眉を潜ませるローレンツ様。 そして、何故だか副社長は軽く驚いた表情を見せていた。 「面白い……ローレンツ。お前はこの洞察力まで見抜いての結果か?」 「……いえ、それは……」 二人の会話に更に私は怪しさを募らすと、たまらず自らその答えに近付いた。 「あの……。申し訳ないのですが、ストレートにおっしゃってはいただけないでしょうか?私がこちらに連れてこられた理由……」 するとその私の発言を受けて、ローレンツ様は短く息を吐き出すと、真剣な眼差しで口を開いた。 「貴女にMr.Jのお側役を引き受けてもらいたい…」 ……へっ…? 「表向きには副社長の秘書として付いてもらうが、実態としてはMr.Jのお側でその御身を御守りいただきたい。」
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