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どうしよう…… そりゃ、喉から手が出るほどそのプロジェクトが欲しい…… だって今までその為に頑張ってきたんだもの。 秘書室にも営企に返り咲く為だと思い、全うしようと決めたんだ… でも… 護衛なんて…… 本当に私に出来るのだろうか…… 引き受けた所で務めあげられるのだろうか…… 「Miss.相原…」 そう悶々とする頭に副社長の声が響いた。 見上げると、そこには捕らえた瞳を離さないかのようにしっかりと見返す色素の薄い瞳。 そして副社長は見据えたその瞳に力を込めると、口を開いた…… 「私の元に来い」 “ドキンッ!” その瞬間、全身が脈打つのを感じた。 それは命のようにも、願いのようにも感じ、私に今まで感じたことのない高揚を与えた。 そしてそれと同時に、不思議なことに迷いが消え行く感覚を覚えていた。 会って間もない人… この人に義理も恩義もないけれど… この人なら… この人の為なら… 「ローレンツ様…本当に数ヶ月、副社長を御守りすれば、私は営企に…元の職に戻れるんですね?」 「無論だ…」 ローレンツ様の肯定に、私は1つ頷くと、決意を込めて短い息を吐き出した。 「……分かりました。副社長の御側に、付かせていただきます…」 私の返事に黙って頷くローレンツ様。 「でも…」 「でも?」 しかし、次に続いた私の言葉に透かさず顔色を変え、その先を促す。 「御守りする訳を……素人の私が起用されるほど副社長を危険に晒すその理由を、私に教えてください!」
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