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なるほど… 副社長のお父様がお元気になられるか… はたまた、副社長が即位されるか…か…… ん?? でも、それって…… 「あの……では今現在、どなたが公爵の地位にいらっしゃるのですか??また、そもそも副社長が御嫡男なのであれば、黙っていても公爵の地位は継承できるのではないのですか??」 私のそんな素朴な疑問にローレンツ様が答える。 「生存の限り公爵の地位は、譲られることはない。つまり、現行も爵位はリチャード殿下の元にある。そして爵位はリチャード殿下亡き後、正当系統者、つまりMr.Jに継承されるのだが…」 しかし、ローレンツ様はそこまで口にすると、苦虫を噛み潰したように顔を歪め、言葉尻を濁した。 すると、それを副社長自身が続ける。 「それはあくまでも、正当系統者が“存在”すればだ…。継承する者がいなければ、爵位は国王に一度返還され、その後、新たに公爵の爵位に相応しい者に与えられる…」 「えっ!?それって…」 「そう……ロイド家の男系は私ただ一人。つまり私がいなくなれば公爵のポストが空くと言うわけだ……」 そういことなのか…… だから副社長は公爵の座を狙う人達に…… でも、酷い… 人の命を奪ってまで爵位を狙うだなんて… 非道だわ!! 人道に反してる!! 私は副社長の言葉に沸々とその性分を表し、正義感を煮えたぎらせると、意気込んで口を開いた。 「分かりました。もう迷いませんっ!そんな極悪非道な人達なんて許せませんっ!私も副社長のお側について、爵位を…閣下をお守りいたします!」
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