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「でも…。どれだけ小さくたって、自分の企画した自分のチームでしょ?プロジェクトマネージャーには変わりないじゃない…」 私は乱れた前髪を直しながら、すねたような声でそう返す。 「なに…お前は肩書きが欲しくてプロジェクトに入りたかったのかよ?」 「っ!ちがっ!」 工藤の挑発とも取れるその問いに、私は身を乗り出しながら否定の声をあげた。 「だろ?やりたい仕事さえ出来たら立場なんか関係ねーよ。確かに俺はありがたいことに出した企画が通ったけど…でも、お前のやりたい仕事って、こんなもんじゃねーんだろ?」 「………」 工藤め…。 さらっと図星をつつかれ言葉に詰まった。 「そーゆー工藤こそ……この程度のプロジェクトじゃ満足してないんでしょ?」 だからくやしくて私もそう言い返すと、工藤はゆっくりと立ち上がり、 「とーぜんっ!」 そういって、親指を立てるとふざけたようにウインクを見せ、去っていってしまった。 全く何しに来たんだか… 泣き言に耳を貸すわけでも、アドバイスをくれるでもなく… 私はそんな工藤の背中を見つめながら小首を傾げると、小さなため息と供にそんなことを思いつつ、またデスクに向き直った。 「…愛ですね…愛っ!」 すると、私を待ち構えていたかのように、隣のパーテーションからそんな声が聞こえてきた。 「っわっ!…もう、何よ。次から次とビックリするじゃない。」 声のする方に振り向くと、後輩の汐莉が満面な笑みを浮かべながら私を迎えていた。
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