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「さて、始めますか」
自分に気合いを入れて、衣装に身を包む。
結局、その後、あのおじさんに会うことはとうとうなかった。
でも、言葉の意味は理解出来た。
マジシャンが魔法を信じれば、なんでも魔法のせいにしてしまう。
それでは、先には進めない。
だから、魔法を信じてはいけない。
「これで、合ってますよね、おじさん?」
一人つぶやくと、タネも仕掛けもある道具の数々を手に控え室を出る。
そう、観客に笑顔の魔法をかけるために。
今日、僕は魔法使いになる。
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