1人が本棚に入れています
本棚に追加
────────
「雪、会いに来たよ」
僕はそう言って、縁側に座る、真っ白な猫の頭を撫でる
『…ニャー』
僕を見て小さく鳴く雪を見て、懐かしくなった
子供の頃、一緒に遊んだ小さな友達
昔と変わらず真っ白な毛と、空色の目がとても綺麗だ
『ニャー』
ゴロゴロとノドをならしながら、僕に飛び込んでくる雪に嬉しくなる
……覚えていてくれたんだなぁ
大分前のことなのに、
一緒にいた時間は少なかったのに
ありがとう、雪
覚えていてくれて
約束、遅くなってごめんね
僕は腕の中の小さな温もりをぎゅっと抱きしめた
─────────────
最初のコメントを投稿しよう!