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それから毎日男の子は私にちょっかいを出すようになった
男の子の名前は優哉君で夏休みの間、私の家にいるらしい
8月も半ば頃なのでいるのは2週間くらいだろう
「ゆ~き~」
あぁ、今日も来た…
ドタドタと大きな足音を立てながら、私の所へやってくる
そろそろと頭に伸ばされる手にも慣れて、避けることはしない
やっぱりちょっとびくついてしまうけど…
お母さんよりも小さくて、お母さんよりも温かいその手はたどたどしい動きで頭を撫でる
『なに?』
私が聞いても、優哉君はえへへと嬉しそうに笑うだけ
何がそんなに嬉しいのか、私は分からないから首を傾げる
優哉君と一緒に居る時間は会話はあまりなくて、ただのんびりと過ごすだけ
でも、そんな時間がすごく居心地が良かった
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