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「奈緒……もう先っぽ濡れてる」
「ち、がう……ん、嵐の……だろ?」
「違わない。そんな生意気言うと……触ってあげねぇよ?」
「やだっ、触って! ……触ってよぉ……」
「奈緒のスケベ」
嵐は、いつもより意地悪だった。奈緒は、意地悪な嵐も嫌いではないな、と蕩けた頭の隅で思ったりした。
(ウソ。意地悪な嵐……イイかも)
嵐はしばらく奈緒の体を撫でたり舐めたりして喘がせると、そおっと奈緒のつるんとした尻に手を伸ばした。
奈緒はもう身も心も蕩けていたので、拒まなかった。嵐に全て、委ねた。
尻を撫でられ、くすぐったいような、気持ち良いような感覚に身を捩じらせると、その隙に体の一番奥の蕾に優しく触れられた。
少し怖くなって身を強張らせると、嵐はそこから離れ、奈緒のイイ所、胸や肩を舌で愛撫した。
そうしているうちに、奈緒の恐怖が薄れた頃、嵐は透明の液体を手に零し、奈緒の蕾に塗りつけた。
「あっ!」
冷たさに体が跳ねる。
「奈緒の嫌がることは、絶対にしないよ」
耳元でそう囁かれると、もうなにも、怖い物はなくなった。
嵐が欲しい――。その気持ちだけになる。
嵐は獣のくせに、優しく丁寧に奈緒を解してくれた。
(やっぱり、実家の犬より可愛いよ)
蕾を優しく愛撫されながら思ったけれど、嵐が拗ねてしまうから黙っていた。代わりに、快感を素直に伝える。
「嵐ぃ……気持ち、いいよぉ……」
かなりの時間をかけて蕾を解され、やっと嵐は自分の幹にゴムをつけた。今にも弾けそうな幹を見ると、自分がどれだけ嵐に大切にされているのかわかって、嬉しくて泣いてしまいそうだった。
熱くて硬い塊が、押し当てられる。
奈緒は、息を呑んだ。
あんなに丁寧に愛撫されたのに、息が止まるほど痛くて――苦しい。
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