第1章

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最終列車、不断に揺れる芭蕉扇、恐れと羨望に誘惑された、烈しく、哀しく、雪降る午後、雫、左に橋、背中にタイルを貼り付けた、生まれたばかりの地球と、枯れ果てた彗星、どちらでも憂鬱な、話し足りないのは何故、星に酔った、なぜか運命の、偶然の人々、振り向いて、何かを願った、朝から、青白い夜まで、聞こえる振りをする、受け取った需要、これからの、建築と数学について、終わった、時を知らせる、百以上、千より遠く、踏み出した、過去や恋人たちを、また、ひとつの貝殻で、砂と同じ温度、触れる、ただじっと、もうひとつの星を待っている。
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