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それから俺は、志村聡美と何度か連絡を交わしていた。そして、二人で会って出掛けるまで、そんなに時間はかからなかった。
実を言えば、俺は巨乳派で、彼女のようなスレンダーなタイプは好みではなかった。
身長も僅かにだが、俺よりも高い。
背筋もピンと伸び、中性的な顔立ちなせいか、男装とかが似合いそうだ。
だが、性格は意外に子供っぽいところがあり、ちょっとしたイタズラをしては、満面の笑みで八重歯を覗かせていた。
そして、そんな彼女のギャップが、可愛いと思えるようになっていた。
色々と自分の好みのタイプとは違っていたが、俺は確実に彼女に惹かれていた。
しかし、彼女の笑顔に惹かれると同時に、 その笑顔に俺は既視感のようなものも感じていた。
記憶にないが、見覚えがある。
何か、重大なことを忘れている。
彼女の笑顔を見るたびに、そんな気分にさせられていた。
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