思い出

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「――――えっ?」 聞き覚えのある言葉だった。 以前にも、似たような状態で、同じようなことを言われたような気がする……。 いや、そんなことよりも、彼女が乗っている部分に違和感があった。 熱く固いモノが当たっているような……。 こんなモノは女性には付いていないはずだ……? 「私のモノになってよ」 さっき以上に混乱している俺に、彼女は同じ言葉を繰り返し、俺の肩を押さえ込む。 部屋の明かりを背に、俺を覗き込む彼女の姿に、誰かの姿が重なって見える。 「あーーーーっ!!」 俺は自分の声に驚き、咄嗟に両手で口をおおった。 「思い出してくれた?」 彼女は嬉しそうに声を弾ませる。 ああ、思い出した。 ――俺は彼女を知っている!!
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