第11章 ダンサー

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「彼は可偉人の友人で――僕も懇意にしている」 律は冷静を装い 僕を天宮征司に紹介した。 「彼もダンサー?」 「いや」 「踊れますよ」 言いかけた律の言葉に 被せるようにして 「こいつも高校までクラッシックバレエを」 答えたのは可偉人だった。 「おまけに僕が所属していたダンスサークルの部長でした」 あの頃のこと思い出すように かすかに口元を綻ばせる。
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