92人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうりで。美しい身体の線をしているはずだ」
最初から遠慮なんて言葉
この人の辞書にはないんだろう。
天宮征司は舐めるように
僕の身体に視線を這わせると
「だが、このファッションは――我が家に出入りするご婦人方にはいささか刺激が強すぎるようだ」
ようやくざわつくあたりを一瞥して
冗談めかした咳払いをした。
「……申し訳ありません」
「なんだ、喋れるのか」
僕が重い口を開いた
ちょうどその時――。
最初のコメントを投稿しよう!