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今、一番怖いと噂の映画を、ホラー全般まるで不得意な瑞穂が選んだのには理由があった。
彼女は自分から腕を組んだり、手を繋いだりのアプローチが意識的に出来ない性格なのだ。
嫌われたり、振りほどかれたりするのではないかと、余計な心配が脳裏を掠め、意味深長に行動しようと、ネガティブに陥っていた。
己を恐怖に知らしめれば、無意識に風輝へと、密着の蓋然性も高められる。
可愛いとか、女の子らしいとか、思ってもらえるのではないか。
好感度を上げるための策略に期待を預けながら、瑞穂は風輝を待っていた。
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